(実話ベース)お父さんが犯人なの…? 韓国映画『殺人の疑惑』感想・評価・レビュー

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韓国映画 殺人の疑惑/DVD

暴かれていく残酷な真実

2013年の韓国映画『殺人の疑惑』をご紹介します!

父を疑う娘役を「私の頭の中の消しゴム」「白夜行~白い闇の中を歩く~」のソン・イェジン、娘に疑われる父役を「悪魔を見た」のキム・ガプスが演じるミステリー・サスペンス。

1991年に実際に起きた未解決事件「イ・ヒョンホ君誘拐殺人事件」をモチーフにした作品で、作中で主人公がみた映画で犯人の肉声が公開され、父の声と似ていたことから疑い始めるというストーリーです。

同事件をもとに作られた映画「あいつの声」の最後に流れる、実際の脅迫電話の犯人の肉声をもとに作られた作品です。

最愛の父が重大事件の犯人かもしれないと疑う反面、信じたいという娘の葛藤。果たして結末は…?

それでは最後までお付き合いください!

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『殺人の疑惑』のあらすじ

ある日、友人と映画をみにいった主人公ダウン。それは15年前の「ハン・チェジン君誘拐殺人事件」を扱った作品で、映画の最後に実際の犯人の肉声が流れました。ダウンはその声に聞き覚えがありました。

その事件は公訴時効を目前に控えていて、テレビのニュースなどでも頻繁に取り上げられているもの。

犯人の肉声を聞いてからというもの、その声はダウンの耳から離れません。自慢の父の声とそっくりで、そんなはずはないと思いながらも父を疑い始め…。

【予告編#1】殺人の疑惑 (2013) – ソン・イェジン,キム・ガプス,イム・ヒョンジュン 原題:BLOOD AND TIES

みどころ

父と娘

記者になる夢を持つ主人公チョン・ダウン。自慢の父と2人暮らしで、幼い頃から大事に育てられました。

ダウンは友人とみた15年前の「ハン・チェジン君誘拐殺人事件」を扱った映画で、作品の最後に公開された犯人の肉声が、最愛の父の声と似ていると気付きます。そんなはずはないと思いながらも父を疑い始め、事件について調べることに。

「ハン・チェジン君誘拐殺人事件」とは、産婦人科院長の息子ハン・チェジン君が誘拐され、生きたままカバンに入れられ、川に捨てられた事件で、お金を要求する脅迫電話があったのです。

そんなある日、父の知り合いだというシムという男性に声を掛けられ、連絡先を父に渡すよう言われます。シムはスンマンを「義兄さん」と呼び、お金の無心を無視されて爆発し、家に乗り込んで暴れます。

スンマンの義弟シムが口にした「”最後まで諦めるな”だろ?」という言葉に動揺したダウンは…。

 

父の秘密

ダウンは警察学校に通う友人ジェギョンに頼み、父と母について調べてもらいます。ダウンの知らない父の顔が少しずつ明らかに。

窃盗・傷害・詐欺で前科3犯の”三つ星”を持つ父スンマン、そして死んだと聞かされていた母ミオクは生きていました。

ジェギョンの運転で母の住所を訪ねますが、そこへシムが来て驚いたダウンは、母に会わせてと頼みます。病院のベッドで眠っている母を見たダウンは、シムに携帯で音声を聞かせます。そこへシムから連絡を受けたスンマンが現れ、ダウンはウソをついていたことを責め、怒りをぶつけます。

帰宅後、ダウンは犯人の肉声を父に聞かせ、本当のことを話してほしいと言いますが…。

声が似てて、笑い方も似てて、同じ呪文「最後まで諦めるな」まで言う。そりゃ疑いますよね!ダウンの葛藤が伝わってきました。

モチーフとなったのは…

本作は「韓国三大未解決事件」のひとつ、「イ・ヒョンホ君誘拐殺人事件」をもとに作られた2007年公開の映画「あいつの声」のラストに流れる犯人の肉声が、本作のモチーフとなっています。

1991年1月、当時9歳だったイ・ヒョンホ君が誘拐され、両親のもとに度重なる脅迫電話がかかってきました。ヒョンホ君の父親は偽のお金が入った封筒を用意し、刑事が潜伏していましたが、犯人は封筒を持って逃走。その夜、偽のお金に気付いた犯人から連絡があり、1ヵ月後、遺体となって発見されました。

声紋鑑定の結果、ヒョンホ君の親戚と完全に一致しましたが、事件当時に慶州にいたというアリバイを提示して事件は振り出しに戻り、未解決のままに…。

※「韓国三大未解決事件」とは、「華城連続殺人事件」、「イ・ヒョンホ君誘拐殺人事件」、「カエル少年事件」のこと。

以前ご紹介したパク・シフ主演の「殺人の告白」は「華城連続殺人事件」をモチーフにしています。日本では藤原竜也主演で「22年目の告白ー私が殺人犯ですー」としてリメイクされました。

 

残念なところ

どうなるの?どうなっちゃうの!?とハラハラしていた中での、車で体当たりして心中するような形での幕引きは、モヤッとするものが残りました。

適当に見始めた作品でしたが、いつの間にか食い入るように見ていただけに、誘拐事件のオチがモヤリ。

でも、その後に、シムが握っていたスンマンの秘密の過去が明かされて驚愕。いいお父さんかと思ってたのに、見事に裏切られましたね。モヤリが消えました。

主要人物(キャスト)

チョン・ダウン(ソン・イェジン)・・・主人公。記者になるための面接を受けている。

チョン・スンマン(キム・ガプス)・・・ダウンの自慢の父。宅配の仕事をしている。

キム・ジェギョン(イ・ギュハン)・・・ダウンのボーイフレンド。警察学校の学生。

シム・ジュニョン(イム・ヒョンジュン)・・・スンマンの義弟。スンマンの弱みを握っていて、お金の無心をする。

シム・ミオク(ソ・ガプスク)・・・ダウンの母。死んだと聞かされていたが実は生きている。

 

感想・評価・レビュー

声紋鑑定で犯人ではなかったようですが、12時になった時のあのミラー越しの顔は…。

ダウンは誘拐された子どもだったんですね。自分の子供を可愛がれない人もいれば、他人から盗んだ子供を大事に育てる人もいるし…。人間ってよくわからない。

捜査に区切りが必要なのはわかりますが、殺人事件に時効は必要ないと思います。子供が被害者の事件に時効は必要ない、とダウンも言っていましたね。子供じゃなくても必要ないと思うけど。

被害者のハン・チェジン君は首を絞められ、それでも死ななかったから生きたままカバンに入れられて川に捨てられた…。子供にそんなこと出来る大人がいるというのは恐ろしい。

父が時効目前の事件の犯人と疑った娘『殺人の疑惑』はオススメ度「★★★」

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最後までお付き合いいただきありがとうございました!

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