父も息子も総理大臣!?「民王」【感想・評価・レビュー】

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父と息子が入れ替わった!?

2015年に全8話で放送されたテレビドラマ『民王』をご紹介します!

家庭を顧みず、地位と権力にしか興味がない内閣総理大臣の武藤泰山。政治に全く興味のない息子の翔。ある日、そんな親子の心と体が入れ替わってしまった!信頼できる数人にだけその現状を明かし、様々な困難を乗り切っていくストーリーです。

父親役を遠藤憲一、息子役を菅田将暉が演じ、高橋一生と金田明夫が入れ替わる2人をサポート。

実在の政治家の失言やプロレス、アニメ、特撮、動画投稿サイト、お笑い芸人、他の池井戸作品、出演者の他の出演作品など、様々なパロディや小ネタも多数散りばめられていて、終始クスッとさせられます。

それでは最後までお付き合いください!

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【あらすじ】

目が覚めると翔は予算委員会の真っ只中にいた。周りを見回すと威厳のあるオジサンたちばかり…。「ウソ! 国会? なんで!?」と小さく叫び、若々しい動きでキョロキョロする翔。しかし周囲の人間たちには泰山の姿に見えたままのため、どうにもおかしな光景に…。異変を感じた委員長は休憩を挟むことにし、その間に翔は慌てて私邸へと向かう。

その頃、予算委員会にいたはずの泰山は『キッチンやみくも』で目覚めていた。真衣、エリカら見たこともない人々に囲まれ、思考回路が完全停止する泰山。慌ててトイレに駆け込み鏡を見ると…そこには息子・翔の顔が映っていた!声を押し殺しながら、悲鳴を上げる泰山。わけがわからぬまま私邸へと向かった泰山は、そこで自分の姿をした翔と再会するのだった。

なんとふたりの心と体が、なにかのきっかけで入れ替わってしまっていたのだ!狩屋と貝原をなんとか信じさせることに成功した泰山と翔。なぜ入れ替わってしまったのか、病院へ行くにも、国の一大事だから、まず防衛大臣に伝えるべきなのか。いつ戻るかも全くわからない状況の中、まず明日、どう切り抜くか作戦会議を練り始める。そしてふたりはそれぞれの姿のまま、互いの職務をまっとうすることになりますが…。

 

【みどころ】

主役二人の幅のある演技

民王では厳格な総理大臣をとおバカで弱々しい役を演じる遠藤憲一と菅田将暉の演技の幅とキャラがしっかり楽しめる所が本作の楽しめる一つのポイントだと思います。

菅田将暉が演じている武藤泰山に、遠藤健一が重なって見えるようなやり切り具合で、緊迫した場面から笑いの場面まで違和感なく作品に入り込めます。

性格だけでなく、その動作一つ一つの動作までが別人になっていて2人の演技を見るだけでも価値のある作品だと感じます。

遠藤憲一のかわいらしい一面や、菅田将暉の男らしくワイルドな一面を見たい方はこの作品はぴったりだと思います。

至る所に散りばめられた笑い

本作は政治と言う難しそうなテーマでありながら、コワモテの総理大臣とおバカな大学生が様々な笑いを前面に出してきたコメディ作品になっていました。

入れ替わった後の遠藤憲一の動作や行動の一つ一つが笑いに繋がり、時にはダンスや相撲の勝負から情けなく逃げ回る姿などもありつつ、時々回想シーンなどで元の厳格な父親の姿が出てくるので全く違った役者”遠藤憲一”を楽しめるようになっています。

そんな遠藤憲一を叱咤激励する菅田将暉の鬼気迫る演技力もその場面の緊張感を醸し出し、次に来る笑いへとしっかりつなげてくれます。

名脇役、貝原茂平の存在!

しかし、フタを開けてみれば、コワモテ総理大臣とおバカ大学生が入れ替わる最大限のギャップと、遠藤憲一&菅田将暉の振り切った演技で、すぐに爆笑と絶賛の嵐。各話終盤には、2人が演じる武藤泰山・武藤翔親子が「社会や政治へのモヤモヤやイライラをスカッと晴らしてくれる」、爽快なエンタメ作に仕上がっていた。

『民王』最大の魅力は、徹底して詰め込まれた笑い。脳波ジャックや、遠藤の貧相な裸などの“バカバカしい笑い”を全面に出しつつ、秘書貝原のつぶやきや妙なダンスなどの“シュールな笑い”を挟んだ2重構造で畳みかけてくる。

 

この作品の見どころは遠藤憲一さん演じる武藤泰山と菅田将暉さん演じる長男の入れ替わりで真逆の性格の2つを演じ切る演技力なのではないでしょうか?コワモテで厳格な父親の武藤泰山が入れ替わった時、陰キャで可愛いキャラに変わり、違和感なく演じ切られています。武藤泰山は元の体でも長男の体でもやはり武藤泰山ですし、翔は父親の体に入っても翔。別の役者さんが演じていても武藤泰山と言う作品上の人物にはブレが感じられません。さらに総理大臣である本人の考え方と、一市民である息子の考え方では物事に対する視点が違うので総理大臣としてはどう対策するか・・・一市民としてはこうなればみんな幸せになれるのに・・・

素晴らしすぎるキャスティング

武藤泰山 (遠藤憲一)

義理と人情を大切にしている第100代内閣総理大臣。カレーと日本酒、女が大好きで浮気癖がある。翔と人格が入れ替わってからは「秘書見習い」として常にそばにいて秘書の貝原と共にサポートしている。コワモテで、子供を泣かせる場面もある。学生時代から議員である父の秘書をやっていたため大学にはほとんど行っていなかったため、入れ替わってからは女子学生に囲まれるキャンパスライフを楽しんでいる。

武藤翔 (菅田将暉)

武藤泰山の息子でおとなしい性格の持ち主。現在就職活動中だが内定はまだ無く、「キッチンやみくも」に居候しながらネイルアートをするなど高い女子力を持っている。父と入れ替わってからは漢字の読み間違いや英語の言い間違いなど、おバカな一面を露呈して支持率を下げてしまったが、号泣会見やダンス動画などで新たな層からの人気を得ている。「総理!」と呼ばれるたびに右手をヒョイっと上げる動作と、後頭部に手を当てて笑いながら首をかしげるのが癖になっている。

貝原茂平(高橋一生)

武藤泰山がスカウトした公設第一秘書。女性の扱いに慣れておらず、無表情でクールな性格をしているが、その有能さは他党にも知られるほどで、蔵元の引き抜きにも強い忠誠心のため断っている。伝説の秘書・貝原修平の息子で「秘書たるもの、仕えるのは政治家個人ではなく国民である。」という信念を持っている。

南真衣 (本仮屋ユイカ)

武藤翔の大学の先輩であり憧れの人。職業紹介会社の社長をしており、泰山たちの誘いで秘書見習い兼通訳として働くことになった。翔が居候する「キッチンやみくも」を経営する闇雲夫妻の姪で、幼いころに父親を亡くし、女手一つで育てられたが7年前にその母も過労で他界している。



【感想・評価・レビュー】

全8話からなる本作は、政治にあまり詳しくない私でもわかりやすく、イッキ見してしまうほど面白い作品でした。心と体が入れ替わる作品は数多くありますが、漢字さえまともに読めないバカ息子と、総理大臣の父が入れ替わって真逆のキャラを演じ切るというのは新鮮でした。二人の他にも素晴らしい俳優さんが多く出演していて中だるみすることなく最後まで夢中にさせてくれる作品です。

政治がモチーフながら難しすぎる話はなく、お互いを見ていなかった父親と息子が、襲い掛かってくる危機を乗り越えていくコメディ作品です。翔は父親の背中、泰山は息子の優しい心など見えてなかったものが見えてきている。

泰山が「歯、大事!」と言うシーンはぜひ見ていただきたい!

「君の名は。」の父子バージョン『民王』はオススメ度「★★★★」

最後までお付き合いいただきありがとうございました!

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