影武者が真の王へ 韓国映画『王になった男』【感想・評価・レビュー】

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韓国映画 王になった男/DVD-BOX

歴史から抹消された15日間の秘密

2012年公開の韓国映画『王になった男』をご紹介します!

観客動員数1,232万人を記録し、韓国のアカデミー賞”大鐘賞”で史上最多の15部門を受賞。実在の王に架空の影武者がいたというフィクションとノンフィクションを融合した宮廷歴史大作!

主演のイ・ビョンホンが稀代の暴君光海君と影武者の一人二役を演じ分け、王妃役には「トンイ」「監視者たち」「イルジメ~一枝梅~」のハン・ヒョジュ。

暴君の影武者となった道化師の運命は…!?

※朝鮮王朝時代の身分制度をまとめた記事はこちら。

それでは最後までお付き合いください!

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【あらすじ】

謀反の噂が出回っていた王、光海君(クァンヘグン)。暗殺に怯える光海君は、ひそかに自分と瓜二つの者を捜させていました。そんな時、王が毒に侵され、王と瓜二つの道化師ハソンが影武者を演じることに。

政治のことは何一つわからないハソンは、王としての振る舞いを叩き込まれ、都承旨(トスンジ、王の秘書)ホ・ギュンに従って何とか政務をこなします。唯一、王妃とだけは顔を合わせないように言われますが…。

政治を勉強し、王として過ごしているうちに、民のために世の中を変えたい、本当の王になりたいと思うようになったハソンは…。

映画『王になった男』予告編

【みどころ】

道化師の副業は王!?

光海君が毒に侵されたことを隠すため、瓜二つの道化師ハソンが代役を務めることに。洗顔用の水を飲み干し、お通じの後には「おめでとうございます」と言われて驚き、色・固さ・味まで確認されることに更に驚きます。その後も側近ホ・ギュンによって、側室と重臣たちの名前や位や特徴、王としての振る舞いなどを叩き込まれます。

最初は慣れないハソンも、少しずつ王の暮らしが身についていきます。しかし政治はまったくわからず、重臣に言われるままに許可を出してホ・ギュンに怒られます。それから政治を勉強するようになり、民のために国を変えようと奮起します。

ハソンの信条は、”1つを与え、1つを得る”に。政治とはそういうものだと、ホ・ギュンに教えられたのです。

影武者と王妃

光海君の影武者となったハソンは、王妃とは顔を合わせないよう言われていました。さすがに王妃は気付くだろうと…。しかし偶然見かけた王妃に一目ぼれ!?最初は言いつけを守って逃げ隠れしたものの、のちにお歯黒を見せて笑わせようとし、謀反の罪で拷問を受けていた王妃の兄ユ・ジョンホを放免した代わりに笑顔を見せてほしいと頼むハソン。”1つを与え、1つを得る”です。

王妃を廃位するよう訴える重臣たちに、王妃を廃するなら自分も廃位するよう言い、王妃の手を取って逃走。しかし王妃が心を許したその夜、ハソンの体を見た王妃は偽物だと気付いてしまいます。王の胸にあるはずの傷が、ハソンにはなかったのです。

ひそかに宮殿を出ることになったハソンは、事情を知った王妃に呼び出され、明るく笑う顔が見たかったと話して簪を渡します。それはただの簪ではなく…。

15日間の王の夢

王に瓜二つというだけで王の代わりをしていた道化師ハソンは、お金のために命は懸けられないと一旦は断ります。報酬を上乗せするという約束で引き受けますが、政治を勉強する上で、宮殿で働く宦官や女官たちの実情を知り、民のためになる法を施行したいと考えます。

そんな中、王の食事を毒見した女官サウォルが命を落とします。指示を受けたサウォルは、自分で毒を飲んだのです。サウォルの身の上を聞いて力になろうとしたハソンは怒り、心を痛めます。側近ホ・ギュンは本物の王になるよう言いますが、ハソンは自分のために誰かが死ぬのは本望ではないと答えます。

その後、王が偽物だと気付いた大臣たちが兵を率いて宮殿へ。しかし宮殿にいたのは本物の王光海君でした。宮殿を出たハソンは護衛官のト武将に見逃されますが、王命によって追っ手が…。

【主要人物(キャスト)】

光海君(クァンヘグン)/ハソン (イ・ビョンホン)

謀反の噂で暗殺の恐怖に怯え、暴君と化した朝鮮第15代王。毒に侵されたことを隠すため、宮殿を出て療養。

その代わりとして影武者を演じることになった道化師ハソン。宮殿のことはまったくわからなかったが、民を思う気持ちが周りの心を動かし、偽物だと知った人たちもハソンを守ってくれるように。民や国をよくしようと、王になりたいと思うが…。

ホ・ギュン(リュ・スンリョン)

都承旨(トスンジ、王の秘書)。光海君の命でハソンを宮殿へ連れてきて、王としての立ち居振る舞いを叩き込む。ハソンの言葉や人柄に心を動かされ、本物の王にする手助けを申し出るも断られる。

王妃(ハン・ヒョジュ)

光海君の妻。兄ユ・ジョンホが謀反の罪で捕まり、自身も廃位の危機に。王とは距離が出来ていたようだが、ジョンホを助けるという約束を守ったことで緩和。自分の廃位を訴える大臣たちを踏みつけて手を取った王に、完全に心を許した途端に偽物だと気付いてしまう。

【感想・評価・レビュー】

さすがのイ・ビョンホン。二役以上でもできるのではと思わせられました。暴君と道化師というまったく違う役ですが、仕草から表情まで細部に至るまで演じ分ける大スター!画面に並んでいても似ている別人かと思うほどでした。

ハソンがメインでしたが、宮殿でのおどおどした態度にクスッとしました。ホ・ギュンや王妃、側近とのやり取りは面白かったです。報酬目当てで引き受けた危険な仕事でしたが、ホ・ギュンたちも認めるぐらいの人柄と王の素質があったハソン。そりゃ王妃も心揺れますよ…。

雲が描いた月明り」で尚膳を演じていたチャン・グァンは本作でも王の側近で貫録を見せ、世子付きの内官を演じていたイ・ジュニョクもチョイ役で出てます。「ファン・ジニ」や「赤と黒」にも出演していたシム・ウンギョンもさすがの演技力!

護衛艦ト武将の最期に心打たれた『王になった男』はオススメ度「★★★★」

次の作品を探している方は、同じ光海君を描いた「王の顔」へ!

最後までお付き合いいただきありがとうございました!

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