愛と正義のために
韓国では原題「茶母(タモ)」として、2003年に韓国MBCにて全14話で放送された『チェオクの剣』をご紹介します!
ワイヤーアクションやコンピュータグラフィックスなどの技術を多用したフュージョン時代劇で、日本では2005年にNHKにて放送されました。
ハ・ジウォン、イ・ソジン、キム・ミンジュンのメインキャスト3人すべてが、女優賞、男優賞を獲得した話題作!
ドラマのオープニングはいきなりラストシーンから始まり、冒頭から心を鷲掴みされます。
ハ・ジウォン主演の「ファン・ジニ」もぜひご覧ください!
※朝鮮王朝時代の身分制度をまとめた記事はこちら。
それでは最後までお付き合いください!
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【あらすじ】
ユンと共に鍛えた武術と、持ち前の聡明さで、刑事としても活躍するチェオク。その危険を顧みない仕事ぶりに、ユンの心配は尽きません。
そんな中、大量に出回っているのニセ金の捜査に乗り出し、盗賊団との攻防が始まります。
その正体は、朝廷の大物も関与してクーデターを図る反乱軍!
密偵として潜入したチェオクは、盗賊団のリーダーであるソンベクと出会い、惹かれ合ってしまいます。
何度となく剣を向け合いますが、お互い相手を斬ることができません。
思いを断ち切り、反乱軍を抑えることはできるのでしょうか・・・?
切っても切れないチェオクとソンベクの「縁」とは・・・?
【みどころ】
兄と妹
朝廷の実力者で人望もあった父が謀反の濡れ衣を着せられ、家族は離散。兄チェムと共に追っ手から逃げるチェヒは、混乱の中で兄とも生き別れる。
捕まったチェヒは官婢となり、そこで才能に恵まれながらも側室の子として不遇の日々を過ごしていた少年、ファンボ・ユンと出会う。
兄妹のようにお互いを思い合うチェヒとユンは、山にこもって武術を磨き、ユンはその武術を認められて左捕盗庁(チャポドチョン、警視庁)の従事官(チョンサガン、隊長)、チェヒはチェオクと名を変え、左捕盗庁の茶母(タモ、お茶汲みなどの下働きをする女性)となってユンに仕える。
身分は違えどお互い想い合っていますが、結婚となると話は違います。それもわかっているので、どちらも想いを口にすることはありません。
チェオクはユンの為なら自分の命すら顧みないし、立場をわきまえてユンの幸せだけを願っています。なんて健気なの・・・。
三角関係(プラスワン)
やはり出てきました三角関係。
兄同然に育ち兄以上の思いを寄せるユンと、敵として出会い惹かれるソンベクの間で揺れるチェオク。
ずっと慕ってきたユンには、身分制度が立ちはだかり、ユンの将来を考えてユンの上司の娘ナニとの結婚をすすめて身を引こうとします。
なぜか惹かれるソンベクは盗賊団のリーダーで、敵として捕まえなくてはいけません。でも斬れない・・・という葛藤。
ソンベクがユンを斬ったことで、ソンベクへの思いを断ち切ったかに見えましたが・・・。
神様のいたずらとしか言いようがない・・・非情な運命です。
珍しく優しい世界
茶母は、身分階級でいうと、最下層の賤民(チョンミン)。つまり奴婢(ぬひ、使用人・奴隷)です。
奴婢は人として扱われません。売買の対象で、貴族の下で使用人として働きます。
本作では、チェオクに対してみんなが優しい!
聡明で武術にも長け、捜査に貢献しているのもあるかもしれませんが、左捕盗庁の武官たちも認めてくれているようです。
ユンに想いを寄せるナニでさえ、チェオクを認め、チェオクを想ったままでいいから結婚したいと申し出るほど。
このドラマは健気な女性しか出ないんでしょうか?
【主要人物(キャスト)】
チャン・チェオク(ハ・ジウォン)
左捕盗庁(チャポドチョン、警視庁)で働く茶母(お茶汲みなどの下働きをする女性)。
聡明さと武術の腕を買われ、武官の中でも仲間の一員として認識されている。
7歳のときに父が謀反の濡れ衣を着せられ一家離散し官婢となったが、主であるユンとは兄妹のような関係。
捕盗庁に来る前に、生い立ちを隠すため、「チェヒ」から「チェオク」と名前を変えた。
ファンボ・ユン(イ・ソジン)
左捕盗庁従事官。
「天下一」と言われる武術の達人で、忠義に厚く、かつ冷静沈着。部下にも慕われる敏腕の武官として知られる。
幼少の頃より才能に恵まれるが、側室の子として産まれたコンプレックスを持つ。
チェオクを想っているが身分が違い、一方で尊敬する上司の娘であるナニからは熱烈な求婚を受け、悩む。
チャン・ソンベク(キム・ミンジュン)
盗賊団の頭領。
民のための国をつくることを目指している革命家で、民を苦しめる悪徳役人などは容赦なく切り捨てる。
武術の腕もある上にリーダーシップやカリスマ性を見込まれ、若くして盗賊団の頭領を任される。
実はチェオクの生き別れた兄チェム。
【感想・評価】
切ない切ない切ないのオンパレード。誰が報われるんですか?
イ・ソジンがかっこよかったので私だけが幸せでした。
韓国時代劇の衣装がきっといいんでしょうね!ヒラヒラがたまりません!
ケガしたチェオクをユンが手当てするシーンは最高!たくさんの花びらが舞う中を歩く2人は、幸せそうでしたが切なくもなりました。
「痛いか?私も痛い。」ですって!ユンはチェオクに自分のことも大切にしてほしかったんでしょう。
1つだけ残念だったのが、ワイヤーアクション。
ユンとソンベクが戦うシーンで、ソンベクが宙に浮いてユンの周りをグルグル周るんです。なぜ!?
本来かっこよくなるはずなのに・・・毎回笑ってしまいました。これだけが本当に残念。
涙あり笑いありの『チェオクの剣』はオススメ度「★★★」
次の作品をお探しの方には「王の顔」がオススメ!
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
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