映画 DESTINY 鎌倉ものがたり／Blu-ray-BOX DVD-BOX
人を想う優しさ、愛が込められた作品。その美しさに涙する。
今回見た作品「DESTINY 鎌倉ものがたり」は、漫画からの実写化作品で、とても不思議で楽しんで見れる作品でした。
人と人ならざる者たちが仲良く暮らす街、そこに嫁いできた妻と生活していくというミステリー要素満載の内容を堺雅人さんがどのように演じていくのかとても気になり楽しむことに。
監督も「ALWAYS 三丁目の夕日」の山崎貴監督の作品だったので、想像を超える世界観をどのようなVFXで楽しませてくれるのか期待していました。
妖怪や幽霊、魔物や死神と人が共存して暮らす世界で、人の愛情や優しさが詰め込まれた作品になっています。
難しい内容の作品ではなく、とてもわかりやすいので日常的な思いやりや愛などを感じたい方に見ていただきたい作品だと思います。
それでは「DESTINY 鎌倉ものがたり」の面白さを、感想とともに書いていきますのでお付き合いください。
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簡単なあらすじ紹介
鎌倉に暮らすミステリー作家の一色正和の元に嫁いできたのは子供っぽさを残した若い妻亜紀子。しかし新しい生活は理想としていた新婚生活とは違い毎日驚かされる事ばかり。
実は鎌倉では魔物や幽霊など、人と人ならざるものが共存している不思議な場所でした。
それでも毎日楽しく暮らしていた亜紀子だったが不慮の事故で身体と魂が離れ、死んだ人が行く黄泉の国に行くことになってしまった。
亜紀子を失ってしまった正和は彼女の存在の大きさ、当たり前に一緒にいた暮らしの尊さに気付き、愛する妻の命と共に歩む未来を取り戻しに黄泉の国に旅立つことを決心した。
そこで明らかになる二人の繋がり、引き裂いた存在、果たして二人がつかみ取った未来は・・・
今作の見どころ！
作品の中に詰め込まれた優しさと愛情
この作品にはファンタジーの要素がたくさん詰め込まれているのですが、様々な所に優しさや愛情が伝わりやすく詰め込まれた作品だったと思います。
正和と亜紀子の微笑ましい新婚生活の中に入り込んできた嫌われる存在でも相手の立場になって優しく接したり、弱っていく正和に負担をかけないように黄泉の国へ行く決心をした亜紀子の愛も美しいものでした。
そんな思いやりがいろんなところで感じ取れる作品になっていて、些細な一言や行動の中に愛する人への思いやりが表れている作品です。
そして二人以外にも家族を残して先立つ父親の家族を想う心、長く連れ添った二人の愛情など失ってみないと気づけない優しさが表現された良作だと思います。
黙って黄泉の国へ行くことを決めて正和を見つめる亜紀子、居なくなったことに気付いて追いかけ後ろから抱きしめる正和を作品の中で見ていただきたいです。
リアルなCGやVFX
この作品では魔物や死神、幽霊や妖怪などが存在している為、様々な場面でCGが使われています。
蛙の魔物になってしまった幽霊やキツネの血を引いている刑事、そんな魔物たちが日常生活の中に入り込んできているのですが、違和感なく楽しめるクオリティだったと思います。
黄泉の国では現実にないような世界をVFXで表現されており、これが一つの死後の世界だと感じてしまうほど幻想的に表現されていました。
演じる役者さんも本当にその世界があるかのように演じており、黄泉の国との一体感が伝わってくる作品だったと思います。
本当に死後の世界があるのだとしたら、こんな世界であってほしいと願いたいです。
しっかりと作品の世界が伝わってくるキャスト
鎌倉という場所と少し古い感じの世界観。正和役の堺雅人さんと亜紀子役の高畑充希さんが素晴らしい年の差夫婦を演じてくれています。
年上の落ち着きと作家の古風な感じがしっかりと伝わってくる正和に、純粋で子供っぽい亜紀子の幸せそうな家庭を表現されていました。
他にも堤真一さんやムロツヨシさん、安藤サクラさんや中村珠緒さんなど、イメージに合った個性的な役を演じているのでそれを見るだけでも楽しめる作品だったと思います。
現実ではありえない世界でしょうが、死後の世界と距離の近い不思議な町の世界を楽しんでいただきたいです。
残念なポイント・・・
どこかで見たことのある世界・・・
私はジブリ作品が大好きなんですが、この作品の所々でジ○リ作品の影響を受けているのではないかと思われるところがあります。
最初の二人で車に乗っているシーンや二人で行く夜市、黄泉の国の風景や街並みなどはジ○リを好きな方は見たことのある世界観だと感じてしまうのではないでしょうか？
作品に入り込んで観ていると、このわずかな違和感が現実に引き戻し、一瞬没入感がなくなりました。
このポイントが独創的に描かれていれば、もっと良い作品になっていたのではないかと思います。
回収しきれない伏線
前半には多くの伏線が張られ、主な部分は後半に繋がっていって上手く回収されるのですが、細かい所は多くの謎が残ったままになってしまいました。
様々な要素が含まれる作品なので仕方がないことだと思いますが、気になる点が多かったので残念ポイントに上げてみました。
正直キクさんの正体は何者だったのでしょうか？多くの事が気になってしまったので、今度原作を読んでみようと思います。
まとめ・評価
今作の実写化作品「DESTINY 鎌倉ものがたり」は、様々な要素が入り組んだミステリー作品でありながらとても温かいラブストーリーでした。
正直、現段階で原作を見ていないので再現度や原作の素晴らしさはわかりませんが、何の前知識もなく見た感想は楽しみ所と泣き所を詰め込んだ良作品でした。
しかし、現実的な部分と非現実的な部分が融合した作品などで、実話に基づいた感動作品が好きな方には入り込めない世界観なのかもしれません。
一つのミステリー作品として物語に入り込んで見れる方にはとても楽しめる作品だと思います。
黄泉の国へ向かう亜紀子を追いかける正和のシーンには自然と涙がこぼれてきました。
個人的には田中泯さん演じる貧乏神と、安藤サクラさん演じる死神がとても印象に残って大好きでした。
最後まで楽しく、ほっこり見れる作品なので、少し不思議な世界を楽しみたい方はぜひ観てください。
最後に評価ですが、配役やVFXが素晴らしくとても美しい作品だったのですが、、少しツッコミたくなる要点もあったので今回は「オススメ度★★★★」で締めたいと思います。
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