母は私であり、私は母だった
2005年の映画『Strange Circus 奇妙なサーカス』をご紹介します!
近親相姦、児童虐待、身体改造などの過激な題材でR18+指定の官能ミステリーで、キャッチコピーは「父に抱かれているとき、私の中に母が宿る」。
主演は本作で12年ぶりに女優復帰を果たした宮崎ますみ。小説家の新人担当者をいしだ壱成が演じています。若い!メインキャラ2人の演技は必見です!
かなりインモラルな作品となっていますので、閲覧注意です。
それでは最後までお付き合いください!
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『Strange Circus 奇妙なサーカス』のあらすじ
実の父による性的虐待と、それを知って豹変した母から身体的虐待を受け、心を病んでいく12歳の美津子。しかしある日、母ともみ合いになって階段から突き飛ばして殺してしまいます。
という小説を書いている小説家、三ツ沢妙子。その担当編集者となった新人の田宮雄二は、編集長から妙子について探るよう頼まれます。田宮は妙子のファンで、自分から担当編集者に志願していました。実は田宮も闇を抱えていて、人体改造した人が集まる会合に参加しています。
三ッ沢妙子の正体は…?小説は自叙伝なのでしょうか…?
みどころ
実の父による性的虐待
12歳の美津子は両親と3人家族。父は美津子が通う小学校の校長で、ある日校長室に呼ばれて行くと、父と母のベッドでの行為をスクリーンで見せられます。
家で両親の寝室に呼ばれた美津子は、チェロケースの中に入らされ、目の前で両親の行為を見せられます。美津子の心は壊れ始めますが、学校では父が朝礼で高説を述べ、家では美津子を犯します。
ある日、チェロケースに入って行為を見せられた美津子に、父は「今度はお前の番だ」と言い、母がチェロケースに入らされます。そうして父に抱かれているうちに美津子は、「私は母で、母は私だ」と思うようになり、父との行為を気持ちよく思えるようになります。
大人が狂ってる。だから子供も病んでしまう。美津子が気持ちよく思えるようになったのも、ある種の自己防衛でしょうね。
母を殺した娘
父との関係を知った母は嫉妬し、父が不在の時、美津子は虐待を受けるようになりました。そんなある日、イヤリングが無くなったのを、美津子のせいにして激昂する母ともみ合いになり、階段から突き落として殺してしまいます。美津子が12歳の時でした。
母に自分を重ね合わせていた美津子は、父に「小百合」と呼ぶよう言います。小学校6年生の美津子の心は、35歳の母小百合でした。
しかしやっぱり12歳の心には重すぎたようで、美津子は屋上から飛び降りてしまいます。病院に運ばれ手術を受けながら、母と遊園地のサーカスにいる夢を見ている美津子。そこには楽しそうに笑い合う母娘がいました。
目を覚ますと父がいて、今までの事は秘密にするよう言われます。美津子は車イス生活になり、鏡に向かって「お母さん」と…。
小説家・三ッ沢妙子
両親から虐待を受け、母を殺した12歳の美津子の話を小説として書いている車イスの小説家、三ッ沢妙子。編集者たちが待っている横で、一心不乱に小説を書き上げます。その編集者たちの中で、妙子に気に入られた新人編集の田宮雄二。
妙子は編集者の食い捨てで有名。誰も妙子の素性を知りませんが、妙子の小説の主人公はいつも”美津子”。編集長は田宮に、妙子のことを調べるよう言います。
妙子には秘密の部屋がありました。そこはひどく散らかっていて、部屋の真ん中にチェロケースが立てて置いてありますが…。
小説家・三ッ沢妙子とは何者なのか?なぜチェロケースが置いてあるのでしょうか?
残念なところ
ストーリーが重すぎる…。開始30分で一旦休憩しました。この内容で30分しか経っていなかったことに驚きました。R18+のレイティングがついているのも納得。
園子温監督の作品は初めて見ましたが、こういったセンセーショナルなものが多いそうですが、ここまでとは…。
何の前情報もなしに見るには結構キツイ内容。
登場人物
・尾沢美津子(桑名里瑛、高橋真唯)・・・小学生で父から性的虐待を受け、嫉妬した母親からは身体的虐待を受ける。母にそっくりな自分を重ねて見るようになり、心を一体化させる。
・尾沢小百合(宮崎ますみ)・・・美津子の母。優しかったが、夫と娘の関係を知って豹変。嫉妬の対象は娘の美津子で、身体的虐待を加えるように。階段で転がり落ちて死亡。
・尾沢剛三(大口広司)・・・美津子の父。小学校校長。妻と娘を交互に抱いていた。
・三ッ沢妙子・・・小説家。車イス生活のフリをしている。
・田宮雄二(いしだ壱成)・・・新人編集者。妙子のファンで自ら志願して編集者に。
・編集長(田口トモロヲ)・・・編集長。妙子の裏を探るよう田宮に頼む。
感想・評価・レビュー
胸やけするほど重かった。演者さんたちも狂気があふれ出てて怖かったです。
いしだ壱成の海辺でのシーンで違和感があったのですが、なるほどあの仕草はそういうことか!と。だって内股気味だったしね…。
そして本作で女優復帰された主演の宮崎ますみさん。初めて見た方でしたが、体をはっての演技は12年ぶりとは思えない!雰囲気がまさに”お美しいお顔の裏には闇がある女性”でした。
狂人しかいない『Strange Circus 奇妙なサーカス』はオススメ度「★★」
次の作品をお探しの方は、現代の問題作「グッドボタン 暴走する若者たち」へ!
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
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