欲望は、衰えない 韓国映画『ウンギョ 青い蜜』感想・評価・レビュー

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韓国映画 ウンギョ 青い蜜/DVD

70歳の老詩人と無垢な女子高生

2012年の韓国映画『ウンギョ 青い蜜』をご紹介します!

70歳の詩人を「グエムル~漢江の怪物」のパク・ヘイル、その弟子に「イルジメ~一枝梅」のキム・ムヨル、そして2人のもとに現れた女子高生を「トッケビ~君がくれた愛しい日々」のキム・ゴウン。

キム・ゴウンは本作がデビュー作で、様々な賞で最優秀新人賞を総なめ。弟子役のキム・ムヨルは、「イルジメ~一枝梅」ですごーく嫌な両班のご子息役の方でビックリ!

パッケージを見てお気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、官能作品ですのでご注意を!

それでは最後までお付き合いください!

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『ウンギョ 青い蜜』のあらすじ

文壇から尊敬されている70歳の国民的詩人イ・ジョギョは1人暮らし。これまで弟子のソ・ジウが身の回りの世話をしてくれていましたが、ジウも今や売れっ子作家となり、忙しい日々を送りながら、合間を縫って定期的に来てくれています。

しかしジウが執筆に集中するため、アルバイトを探していた高校2年生のウンギョを紹介。若さと不思議な色気を持つ17歳のウンギョは、毎週土曜日にジョギョの家に通うことに。掃除をしたり食事を準備したりしているウンギョに目が行ってしまうジョギョ。

ある雨の夜、ずぶ濡れの制服姿でウンギョが訪ねてきて…。

ウンギョ 青い蜜(予告編)

みどころ

師匠と弟子

国民的詩人と呼ばれ、尊敬される詩人イ・ジョギョは70歳でひとり暮らし。弟子のソ・ジウが食事を作ったり掃除をしたり、身の回りの世話をしていました。

ジョギョはジウに「これからは自分の言葉で書け」と言いますが、”心臓”というタイトルの著書で売れっ子になり、原稿の依頼が来てそれに集中したいと申し出ます。ジウの代わりに、高校生のウンギョがアルバイトとしてジョギョの世話をすることに。

しかしある雨の夜、ずぶ濡れの制服姿でウンギョが訪ねてきて泊めることになり、翌朝ジウが来てウンギョと鉢合わせ。ジョギョの寝室からジョギョの部屋着を着て出てきたウンギョにジウは…。

師匠は欲望の対象、弟子は嫉妬の対象としてウンギョを見るように。1人の無垢な女子高生によって師弟関係はどうなるのでしょうか?

17歳女子高生、ウンギョ

ある日、ジョギョとジウが帰宅すると、庭先のイスで眠っていた少女。それがウンギョでした。

ジウの紹介でジョギョの家で週1回土曜日にアルバイトをすることになりますが、ある雨の夜、ジョギョの家にやって来ます。ウンギョの首筋は赤く腫れていて、話を聞くと、母親から虐待を受けているとのこと。

ウンギョはジョギョに親しみをこめて「おじいさん」と呼び、腕を組んで歩いたり、ウンギョの左胸にあるヘナタトゥーと同じものをジョギョの胸に描いたり、かなり親密に。

女子高生という割には、友人や家族とのシーンは出てきません。母親や兄弟がいることはウンギョの話からわかりましたが、作中に登場することはありません。

17歳だからこそ出る若い色気ってありますよね。まさにウンギョはそれです。

弟子の裏切り

ジウの著書”心臓”は83万部を超えるベストセラーとなり、ある短編集に短編が載ったことを聞いたジョギョ。

最高傑作の短編と言うその作品のタイトルを聞いてジョギョは驚愕。”ウンギョ”というのは、ジョギョが書いて発表していない作品と同じタイトルだったのです。

急いで本屋へ向かい、”ウンギョ”を読んだジョギョは、ジウが自分の原稿を盗んで発表したことを知ります。しかしジウは「あまりに美しかったので世に出さないのは惜しい」と言います。

実は”心臓”もジョギョが書いた小説だったのです。ジョギョを尊敬しながらも、その才能に嫉妬し、”ウンギョ”もジョギョの名前では世には出せないと開き直ります。

さらに、「国民的詩人が未成年と関係を持った話なんて汚いスキャンダル」と言ってしまい、ジョギョが憤慨して言い争っているところにウンギョが現れ…。

若い女子高生に振り回された師弟、ということですね。

 

残念なところ

年齢的にリアリティーがない。70歳と女子高生ってなかなかの差ですよ。ジョギョは妄想世界で若返り、ウンギョと親密になり…現実世界では執筆が進む、という展開。

よくある「あと10年若ければねぇ」とかのレベルじゃない。70歳と17歳だと「あと50年若ければねぇ」になっちゃう。半世紀だよ!

でも50歳とかだと生々しすぎるかもしれない…。「おじさん」より「おじいさん」の方がリアリティーなくて逆に良かったのかもしれないと、この”残念なところ”を書きながら思いました。

主要人物(キャスト)

ウンギョ(キム・ゴウン)・・・高2。アルバイトを探していたところ、偶然ジウの紹介でジョギョの身の回りの世話をすることに。母親から虐待を受けている。

イ・ジョギョ(パク・ヘイル)・・・70歳の国民的詩人。ウンギョを見てその若さと色気に魅了され、妄想世界に入って執筆するように。

ソ・ジウ(キム・ムヨル)・・・工学部出身のジョギョの弟子。売れっ子となっても定期的にジョギョの身の回りの世話をしに来る。「ウンギョ」という短編小説を発表し、文学賞に選ばれるが…。

感想・評価・レビュー

当時20歳で、しかもデビュー作でのこれほどの体当たり演技とは恐れ入りました。韓国って定期的にこういう女優さん出てきますよね。特別美人というわけではないけど、ものすごく魅力的な演技をされる若い新人女優さん。「The Witch 魔女」のキム・ダミもそんな感じ。

ストーリー展開はイマイチでした。まず70歳の男性と女子高生が男女の関係にというのはなかなかないし、しかも女子高生の方も満更じゃないというのはリアリティーがない。まだ弟子のジウとウンギョの方がリアルでしたね。

男性はいくつになっても欲情したりするものなのでしょうか?熟年の方が好きな女性もいるでしょうが、女子高生はさすがに…。そして嫉妬は醜い!

70歳が妄想世界で若返り、若い女子高生と…『ウンギョ 青い蜜』はオススメ度「★★」

最後までお付き合いいただきありがとうございました!

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