闇に潜む驚異の喰種!「東京喰種」【感想・評価・レビュー】

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その恋が運命を変えた!数奇なる運命の物語!

今回見た作品、東京喰種」は石田スイ先生原作のマンガから実写化されたダーク・ファンタジー作品になります。

この作品はマンガで最初に読んだのですが、その後アニメも制作されてとても楽しませていただきました。

それが今回実写化されたということでとても楽しみにしていた作品の一つです。

現段階で食物連鎖の頂点にいると言われる人間を捕食する存在である喰種が人間社会で隠れて生きているなんて現実で起こったとしたら恐ろしい話です。

また、2019年夏ごろに続編も公開予定ですので先に見ておくと次回作も楽しめると思いますのでぜひ見てください。

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簡単なあらすじ紹介

読書が大好きな平凡な大学生である主人公の金木研(カネキ)はあるカフェでいつも小説を読んでいる女性にひそかに好意を寄せていた。

その少女の名前は神代利世(リゼ)。ある日小説をきっかけに仲良くなり、そしてデートをすることに・・・なったのですが、別れ際に彼女の正体を知ってしまいます。

喰種の本性を現したリゼに襲われカネキは瀕死の重症を負いますが、落ちてくる鉄骨に助けられ一命をとりとめました。

しかし瀕死だったカネキは嘉納という医者の判断で喰種であるリゼの臓器が無断で移植され一命をとりとめる。

それからカネキの体にはある異変が起こりだします。今まで食べていた食べ物が口にできなくなり、人の肉に食欲をそそられるようになっていきます。

飢餓に苦しみ、友人のヒデまで食事の対象として見てしまう始末です。

人としての尊厳と上の狭間で苦しむカネキは飢えに苦しみながらさまよった街でトーカという少女に出会い、喰種である彼女が働く喫茶店あんていくで喰種としての生き方を学んでいく。

「人と喰種のどちらの世界にも居場所を持てる唯一の存在」カネキはそこで共存をしている喰種、笛口リョーコと出会う。

そんな中、通称白鳩と呼ばれる喰種対策局(CCG)が現れあんていくで暮らす喰種に牙を剥いていきます。

カネキという半喰種が人間社会の中で生きていく為、あんていくというコーヒーショップで働きながら人間と喰種双方の苦悩に触れ、生き方を模索していくストーリーです。

雰囲気わかりやすいように予告編動画貼っておくのでよければ見てください。

映画『東京喰種 トーキョーグール』特別予告編

見どころポイント

重要キャラの配役と演技力

漫画原作の映画化は個人的に当たり外れが多い気がするのですが、原作の個性的なキャラたちをしっかり際立たせる俳優さん達が抜擢されていて、その魅力をしっかり演じきっています。足りない部分も俳優の演技力でカバー出来ていたのではないでしょうか。

個人的にはこれ以上ないキャスティングだったと思います。

特に主人公のカネキは半喰種となってしまったため「人肉」しか食べる事が出来なくなってしまうのですが、その時の苦しみと葛藤が窪田正孝さんの演技からしっかりと伝わってきました。

また、喰種でもコーヒーが飲めるとわかった時に人間であった頃に持っていたものと同じ感性を味わい、感極まった時の演技は今作の見どころだったと思います。

原作を尊重した作り

漫画の実写化に伴い、余計な場面や演出が多く入ってしまう作品も多いですが、今回の東京喰種は良い意味でマンガに忠実に再現されている部分も多く、巻数で1~3巻までの内容をしっかり再現されていたと思います。

単純な人間と喰種の戦いではなく、様々な考えを持つ喰種がいる中で人間からすれば驚異でしかない存在の喰種。そんな異種族間の争いに半喰種となって片足を喰種側に踏み込んだカネキがどのような選択をしていくか、その心理描写がしっかりと作られていました。

この作品を見ると原作を見たくなること間違いなしです。

原作を読みたくなるような終わり方

今作のストーリーは東京喰種の序章といった内容で、各キャラクターの個性もしっかりと伝わってきます。

人間社会で暮らす喰種の存在や、その喰種たちに対抗するための白鳩(喰種対策課)の存在。そして人間と共存していこうとする喰種の集い場あんていくで起きる出来事など、この先の物語を期待させるような内容でした。

最後にはカネキがどのような立ち位置で生きていく事を決めたのか、結末でわかるのですがその後の物語を期待させてくれる内容です。

ここまでのストーリーでも原作では多くの事が補足されていますので、この映画を見た後はさらに楽しんで見れると思います。

アニメ化もされていますので映像で続きを見たいという方はそちらを見てください。とても面白いです。



残念ポイント

CGの作りこみが粗い

この作品では喰種が使う赫子(カグネ)という能力にCGが使われています。とても上手く作られている部分もあるのですが、戦闘シーンなど若干違和感を感じるレベルの作り方でした。

特に亜門捜査官が使うクインケと呼ばれる喰種の能力を武器化した物を使うのですが、漫画やアニメだととても強力でカッコいい武器なのですが、その凄さが伝わらずにまるでマンガ肉で戦っているような作りになってしまっています。

また、動きとリンクしていない場面等もあったので、CG面には大きな期待はしないで見た方がいいかもしれません。

説明不足

主人公のカネキの描写に重点を置いたからなのか、白鳩の存在やクインケの詳細など説明不足な点が多くありました。

特に相田翔子さんが演じる笛口リョーコが真戸のクインケによって殺されるのですが、その時に使われたクインケがリョーコの夫の赫子から作られたクインケでした。

さらにその娘の笛口雛見の前で真戸が別のクインケを使用するのですが、それは母親であるリョーコから作られたクインケで、雛見が絶望して真戸が歓喜するシーンなどは説明不足で映画を見ただけでその内容に気づくのはかなり難しいと思います。

(わかりやすく書くと、父親の能力で母親が殺され、母親の能力でその子供を殺そうとしています。)

とても悲しくて魅力的なシーンだったので、この説明を省いてしまうのはとてももったいない気がしていました。

原作を知らない方には???と頭が追い付かないところも多く、後から「あの時のシーンはこうだったのか!」と気付く事が多かったと思います。

マンガやアニメだとその辺の説明もしっかりしているので、この作品の魅力をもっと味わうことが出来ます。

登場人物の紹介

金木研(窪田正孝)

今作の主人公となるカネキはリゼに捕食されかけたことがきっかけで半喰種になってしまい、人肉しか食べられなくなってしまう。

人間として生きてきたカネキだったが、このことがきっかけで親友ですら食事に見えてしまい、自分の居場所と生き方を学ぶため喰種が集まる喫茶店あんていくで働きながら自分の運命を受け入れていく。

CCGからは「眼帯の喰種」と呼ばれている。

金木研役を演じた窪田正孝さんは他にも様々な活動や数多くの作品に出演しており、ドラマではアンナチュラル、デスノート。映画でも銀魂2鈴木先生など

2012年にはヨコハマ映画祭で最優秀新人賞を取得しており、舞台やCM,音楽PV作品に出演したりマルチな才能を発揮されています。

霧島 董香(清水富美加)

本作のヒロインであり、清巳高等学校普通科二年生の通称トーカ。男勝りな性格で、ぶっきらぼうな言動をとることもあるが、弱い者にも気遣いを忘れない心優しい一面も持っている。

あんていくで働いており、カネキが自分の居場所を見つめるきっかけとなった重要人物。

しかし、その正体は羽根型のカグネを操る喰種で、CCGからは「ラビット」と呼ばれている。

トーカ役の清水富美加さんは幸福の科学出家の為、現在は活動の場を移しておりますが、過去作品にはドラマ、「世界一難しい恋」「家政夫のミタゾノ」、映画では変態仮面」や「暗黒女子」などで個性的な役で出演されています。

亜門 鋼太郎(鈴木伸之)

カネキ達喰種を追い詰めるCCG20区担当の男性捜査官。アカデミーを首席で卒業したエリートで「この世界は間違っており、歪めているのは喰種である」という考えを持って活動している。

十字架のペンダントを肌身離さずつけており、本作では語られていないが小児喰らいの喰種が営む孤児院で生活していた過去を持っており、裏で行われたいた殺戮の事件を忘れない為に自戒の為に身に着けている。

演じる鈴木伸之さんは劇団EXILEのメンバーで、映画では「桐島、部活辞めるってよ」「オオカミ少女と黒王子」、ドラマでは実写「今日から俺は!」「水球ヤンキース」など様々な作品に出演されています。

神代 利世(蒼井優)

読書が好きで理知的な振る舞いに主人公カネキが恋心を抱く女性。その正体は無差別に人を襲い貪欲な為CCGから「大食い」と呼ばれる喰種。

カネキが喰種として生きていくきっかけとなった重要人物。その赫子はとても強力で他の喰種からも恐れられている。

リゼを演じる蒼井優さんはミュージカル「アニー」のポニー役でデビューした女優さんで今作では知的な女性と本性の狂気をしっかりと表現しています。

他にも代表作として、映画「ハチミツとクローバー」「フラガール」、ドラマでは「先に生まれただけの僕」「ゆとりですがなにか」に出演していますので、よければ色んな蒼井優さんを見てみてください。

真戸 呉緒(大泉洋)

亜門のパートナーで優れたクインケ操術をもっており、捜査官としての能力は上等捜査官の域を逸脱している。とても勘が鋭く「捜査で最終的に頼れるのは自身の感」を信条としている。

家族への愛情や部下への気遣いも出来る普段は礼儀正しい男だが、喰種に対しては残虐非道であり、心身共に追い詰めることを至上としている。

今作では笛口リョーコを夫のクインケで殺し、娘に母親のクインケを見せて絶望する様を楽しんでいる。

その心の中には妻の仇である隻眼の喰種への復讐を目指している

クセの強い真戸さんを演じた大泉洋さんは北海道出身の俳優さんで、数多くの作品でマルチな才能を生かしています。

代表作として、映画では「アイアムアヒーロー」「青天の霹靂」、ドラマでは「シェアハウスの恋人」「プラチナタウン」。他にもジブリ作品では「千と千尋の神隠し」の番台蛙やゲームレイトン教授の声など声優の仕事やバラエティ作品にも多く出演されています。

その個性のあるキャラクターをいろんな作品で見てみてください。

まとめ・評価

 

良い点や残念な点を書いてきましたが、結果として主人公のカネキに特化した一つの物語としてとてもいい作品だったように感じました。

この映画作品は主人公カネキの物語であり、マンガでは東京喰種という喰種と人間の物語に重点を置いた作品だと思っています。

作品を知るための入り口としても、一つの映画作品としてもとても面白くいい映画だったと思います。

原作を知る人からは、「このマンガの魅力をぜんぜん作品化出来ていない。」という意見も飛んできそうですが、主人公カネキの心理描写は細かく表現されています。

それぞれのキャラクターを演じる俳優さんの演技力がとても素晴らしく、それだけでも物語に見ハマる魅力は十分なので、原作を知らない方や気になっている方はとても楽しめる作品だと思いました。

マンガ原作者の石田スイ先生も「映画は映画、漫画は漫画として楽しんで頂けたら良い。」とのコメントされていますので、この映画を一つの作品として楽しんでいただけたらと思います。

最後に個人的な評価になりますが、主人公の描写や演者の表現は十分でしたが、戦闘シーンが少なかったりCGが残念だった点もありましたのでおすすめ度は「オススメ度★★★」にさせていただきます。

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