王でさえ狂わす男芸人 韓国映画『王の男』感想・評価・レビュー

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生まれ変わっても芸人になりたい

2005年の韓国映画『王の男』をご紹介します!

カム・ウソンとイ・ジュンギが旅芸人、チョン・ジニョンが稀代の暴君燕山君(ヨンサングン)を演じています。低予算での制作でしたが、公開46日で観客動員数1,000万人を突破し、その年の映画賞を複数受賞。

無名だったイ・ジュンギは、韓国で”綺麗な男シンドローム” ”イ・ジュンギ旋風”を巻き起こし、一躍トップスターに!女よりもきれいな男として現在も様々なドラマで活躍中!

※朝鮮王朝時代の身分制度をまとめた記事はこちら。

それでは最後までお付き合いください!

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『王の男』のあらすじ

旅芸人のチャンセンとコンギルは、燕山君(ヨンサングン)と愛妾チャン・ノクスを風刺する芸で有名人となりますが、国王を侮辱した罪で捕らえられてしまいます。燕山君を笑わせた事で許され、燕山君に仕えることになった2人ですが、芸を披露する度に粛清が…。重臣から先王の後宮に至るまで、罰を受けたり斬り殺されたりしていきます。重臣たちは2人を宮中から追い出そうと策略を巡らせ、嫉妬心を燃やす愛妾チャン・ノクスも陰謀を企み…。

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みどころ

中性的な美貌を持つ女形、コンギル

旅芸人で女形を担当するコンギルは、座長に身売りさせられるほどの美貌の持ち主。宮殿で王の芸人として仕えることになり、部屋に呼び出され、2人で遊ぼうと言われます。そこでコンギルは、人形劇や影絵を披露して王を喜ばせます。それからコンギルは王のお気に入りとなり、頻繁に呼び出されるようになり、官職まで与えられます。

チャンセンに宮殿を出ようと言われて決心したコンギルですが、王の抱える孤独や悲しみを知って強く出れませんでした。しかし漢城で出会って以来仲間となったユッカプが犠牲になり、傷ついたコンギルは王に敵意を向けます。それに気付いた王は…。

お美しいの一言!

粛清の始まり

宮殿で王に芸人として仕えることになったチャンセンたちは、町で噂になっている宮殿内の事や大臣たちのことを芸にして王の前で披露します。王は彼らの芸を大変気に入り、自らもその芸に飛び入り参加して楽しむように。チャンセンたちは戸惑い、恐れながらもそれを受け入れ、王は終始ご機嫌のようす。しかしその風刺している人物を洗い出し始める王は、その大臣を戒めとして処罰を命じます。ここから王の粛清が始まります。

朝廷では大臣たちが、宮殿に芸人を置くことを非難し、追い出すよう訴えますが、王は聞き入れません。その後も重臣から先代王の側室までが粛清の対象となり、一行を追い出そうとする声は日に日に大きくなります。

宮殿を出ると決めた一行が披露したのは、燕山君の母の死の真相でした。史実でも燕山君が粛清したのは、母の死に関わった人たちです。

魅力的なキャスティング

徹底した役作りで舞台から映画に活躍の場を移動し、女性ファンから絶大な人気を誇るカム・ウソン。今や主演もつとめるアジアのトップスターとなったイ・ジュンギは王を惑わすほどの妖艶な美しさ。

燕山君役には「風の国」や「トンイ」のベテラン俳優チョン・ジニョン。数多くの映画出演歴があるユ・ヘジンや、歌手としても活動するカン・ソンヨンなど、出演者すべての演技力が素晴らしい作品でした。

主要人物(キャスト)

チャンセン(カム・ウソン)

旅芸人で綱渡りを得意とする。芸人仲間のコンギルを大事に思い、両班に身売りさせられたところを助ける。その後コンギルとともに一座を抜け、漢陽(ハニャン)へ。国王である燕山君と愛妾チャン・ノクスを風刺した芸で有名人となりますが、国王を侮辱した罪で捕らえられます。そこで王を笑わせれば侮辱ではないと訴え、王の前で芸を披露することに。

コンギル(イ・ジュンギ)

旅芸人で女形を担当。中性的な見た目で、その美貌にコンギルを求める両班もいるほど。チャンセンとともに一座を抜け、漢陽へ。チャンセンの機転で王の前で芸を披露し、そこではコンギルが機転を利かせて王を笑わせ、宮殿で暮らすことに。王でさえもコンギルの美貌に心を奪われ、愛妾チャン・ノクスの嫉妬を買います。

燕山君(チョン・ジニョン)

朝鮮第10代国王。気性は荒いが心の奥底に孤独や悲しみを抱え、コンギルに癒しを求めて惹かれていく。母の死に関わった人物を次々と粛清し、コンギルに執着するように。最後は反乱軍が宮殿に押し入り…。

感想・評価・レビュー

チャンセンが男らしかった!知らない役者さんでしたが、本作で1番かっこよかったです。目を潰されても芸人として生きる生き様には心を打たれました。

イ・ジュンギはこの作品で有名になったんですね。ドラマから入ったので知りませんでしたが、やはりお美しい。現代劇よりも時代劇でこそ活きる役者さんですね。

とっても素敵なオジ様チョン・ジニョンは、名君でも暴君でもいい。笑っても怒っても素敵。だいぶ年上ですが恋してしまいそう。

イ・ジュンギをトップスターにのし上げた『王の男』はオススメ度「★★★」

次の作品をお探しの方は、キム・ナムギル主演の「美人図」へ!

最後までお付き合いいただきありがとうございました!

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