朝鮮史上唯一、”神”の称号を与えられた高句麗の王「風の国~The Land of Wind~」【感想・評価・レビュー】

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韓国ドラマ 風の国/DVD-BOX

朱蒙の遺伝子を受け継ぐ王子

「風の国~The Land of Wind~」は、2008年9月~2009年1月まで韓国KBS2で全36話で放送された韓国ドラマです。

原作は金辰の同名の漫画で、「戦争の神」と呼ばれるほど隣接国を征服し、領土を広げた偉大な王である大武神王の物語。

日本では『風の国~The Land of Wind~』として、2009年にBSフジで放送されました。

高句麗の初代大王朱蒙(チュモン)の孫である無恤(ムヒュル)の愛と人生を描くこの作品をご紹介します!

主人公のムヒュル役をソン・イルグク、ライバル役をパク・コニョン、ヒロインをチェ・ジョンウォンが熱演。ムヒュルの側近に、日本で人気のキム・ジェウクも出演!若手とベテランの中間ぐらいの俳優さんが多数出演されています。

この作品を観るなら、韓国で驚異の最高視聴率52.67%を叩き出した「朱蒙 -チュモン- Prince of the Legend」もオススメ!

ムヒュルのおじいちゃんのお話です。

※朝鮮王朝時代の身分制度をまとめた記事はこちら。

それでは最後までお付き合いください!

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【あらすじ】

高句麗第2代王ユリ王の時代、他国の侵略に脅かされていた。

そんな時生まれたムヒュルだったが、「将来、親兄弟、わが子を殺し、国を滅ぼす不吉な子」だと神女に予言され、殺すよう促される。

生まれたばかりのわが子を殺せなかった父ユリ王は、熱い血と動く心臓がないという意味の「無恤(ムヒュル)」と名付け、長男解明(ヘミョン)に託す。

ヘミョンは自分が愛した女性ヘアプにムヒュルを預け、ムヒュルは自分が王子だと知らずに壁画工として育つ。

兄弟のように育ったマロと共に洞窟の壁画工として生きていたが、実の兄だと知らないまま兄のように慕っていたヘミョンの死を境に人生が一変。

後に自分の正体が高句麗の王子だと知り、父である王を支えながら様々な試練を乗り越えていく。

一時は母国である高句麗を捨て、敵国扶余(プヨ)の最強暗殺部隊黒影(フギョン)に入り、そこで出会ったトジンと同じ道を歩む友となるが、国の事情とヨンとの三角関係で少しずつ友情が崩れていく・・・

敵国の王女を愛し、国を大きくするために戦い、周りに支えられながら成長し、偉大な王となるまでの軌跡の物語。

生まれた直後に国のために殺される運命だったムヒュルが、どのようにして成長し、「戦争の神」と呼ばれるまでになったのか。

【公式】「風の国」 予告編

【みどころ】

自分の素性を知らずに育つ

国の元凶となる赤ん坊を殺すよう神女に促されたユリ王は、我が子を殺す事ができずに隠すことにした。

表向きは儀式を行ったが、平民として暮らせるようにと長男の解明に託した。

洞窟の壁画工として生きていたムヒュルは、兄弟のように育ったマロと共に、敵国である扶余の捕虜になるが、テソ王に実力を認められて暗殺部隊として訓練を受けたりします。

テソ王も、威厳があり厳しくもカリスマ性のある王様として描かれています。

実の兄とは知らずに兄のように慕っていたヘミョンを死に追いやった王を恨み、母国を敵国として憎むようになったが、父であるユリ王との間に生じた誤解が解け、高句麗の太子(次期王)として生きる覚悟を決める。

父と一国の王という立場での葛藤を、チョン・ジニョンさんが素晴らしい演技で魅せてくれます。

「お父さんだよー!」と何度叫んだことか・・・

ダンディーでとっても素敵なおじ様で、一緒に観ていた母もときめいたようです。

敵国の王女との愛

自分の命を何度も救ってくれたヨンを愛するようになるが、実は敵国扶余の王女だった。

しかも自分はユリ王の息子で高句麗の次期王。

互いに惹かれ合う二人だが、因縁のある敵対国なので周りは猛反対!

諦めるよう説得され、ヨンはムヒュルの為に身を引くが、ムヒュルは諦めない!

実は扶余の王子だった友人のトジンもヨンを想っており、国の争いに乗じてヨンの取り合いに・・・

すれ違い、そしてすれ違い、またすれ違い、いつになったら会えるの!?とウズウズしっぱなし。

会わなくていいやつにはすぐ気付くのに・・・

ムヒュルとトジンの間で揺れるヨンに、たまにイライラします。優柔不断すぎ・・・

でも結ばれて欲しいと願う不思議。

最後はヨンが選んだというよりは、トジンが譲ったという方が正しいかもしれません。

王と重役の駆け引き

高句麗はいくつかの部族からなる国で、ユリ王の下に部族長の集まりの諸加(チェガ)会議があった。

王様の言うことはぜったーい!ということはなく、逆にユリ王は少し弱い立場だった。

生まれた直後に死んだはずのムヒュルが生きていて、しかも太子(たいし、次期王)として戻ってきたことに諸加会議が猛反発。

ムヒュルは太子として認められるため、諸加会議の最長老である相加(サンガ)に取引を持ち掛け、交渉の才を見せる。

サンガもユリ王もムヒュルの才に感心し、太子となりユリ王を支えていくことになる。

王とサンガは対立していてもどちらも母国の為を思ってのことなので、良い落としどころを見つけている。

大加(テガ、部族長)たちの中には、国よりも権力を優先する者もいて、後にサンガを監禁して反乱を起こす。

互いにけん制し合いながらも時には協力し、ユリ王とサンガは良い関係になれたのに・・・

やっぱりベテランさんの演技は素晴らしい!

ムヒュルには人がたくさんついてるから王になっても大丈夫そう。ゴリ押し出来そうだし。



【主要人物(キャスト)】

ムヒュル(ソン・イルグク)

ユリ王の三男で高句麗第3代王、大武神王。

生まれてすぐに殺される運命だったが、それが出来なかった父から託された兄ヘミョンによって平民として育つ。

洞窟の壁画工をしていたが、後に自分が王子だと知り、王宮に戻る。

ヨン(チェ・ジョンウォン)

扶余の王族の娘。

王室で平穏な人生を送るよりは、人の傷や心を治療する医者として生きたいと思っている。

高句麗のスパイと誤解され拷問をうけたムヒュルを献身的に看病し、後に、ムヒュルの心の傷を暖かく癒やす存在となる。

トジン(パク・コニョン)

扶余の暗殺部隊最強の「黒影(フギョン)」。ムヒュルの永遠のライバル。

いつも冷静沈着でテソ王の信頼を受ける。

密かにヨンを想っているが、彼女にはムヒュルしかいないと知り、嫉妬からくるムヒュルへの敵対心が燃え上がる。

【感想・評価】

初めて見た韓国ドラマがこの作品でしたが、回を進めていくうちにどんどんハマって行きました。

韓国時代劇では、毒の実験体にされても、矢が刺さっても、剣で刺されても・・・人は死なない!

ただしメインキャラクターに限る。でも油断できないの。最終回が近づくと結構簡単に死ぬ。

史実に基づいたフィクションで、架空の人物トジンが作品中ではとても重要な役割で盛り上げてくれました。

嫉妬に狂う男は見苦しいよ!と思った次のシーンでは可哀想に思えたり・・・

"そう簡単に人は死なない"ということを教えてくれたこの作品は「オススメ度★★★」

※注:このドラマに、バナナマン日村とくりぃむ有田は出演していません。ただのそっくりさんです。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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