沖縄の自然は人を変える！なんだか癒されるほんわかムービー
今回観てきた作品は、阿部サダヲさん主演の「ぱいかじ南海作戦」。同時に訪れた失業と離婚、39歳の主人公が全てを失い、南の島でこれからの事を考えようとするお話。
訪れた自然豊かな南の島では、都会で暮らしている人では味わえないほどの自由とのんびりした時間が待っていました。
何をするのも自由！トイレも自由！どこに寝ても自由な自然に囲まれた砂浜で四人の男と出会い、生きることの楽しさを見つけていきます。
しかし、その四人との出会いがあんな事件になるなんて・・・。
都会で暮らす現代人には味わうことの出来ない生活が詰め込まれた面白い作品です。キャッチコピーは「終点の先にパラダイスがあった！・・・のか？？？」
それでは椎名誠さんの小説を映画化した作品「ぱいかじ南海作戦」の楽しさを、感想と共に書いていきますのでお付き合いください。
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かんたんなあらすじ紹介！
カメラマンを本業としている佐々木（阿部サダヲ）は5年務めた会社が倒産、妻の佐和子と離婚一人になり、すべてを失った。アパートも引き払い、仕事も住むところもない佐々木は目的もなく、考える時間と自由を求めて東京から沖縄へ旅立つ。
たどり着いた島を探索しながら進むと、そこは自然に囲まれた広大な海見える美しい砂浜。そこでこの砂浜に住む四人のホームレスと出会い、自由で楽しそうに毎日を暮らしている姿に惹かれて佐々木は砂浜で生活する事に。
ある日、目が覚めるとすべての荷物と共に四人の姿は消えていた・・・。途方に暮れた佐々木は都会からやってきた青年と関西から来た2人の美女と出会い、荷物を取り返す作戦を決行する。
今作の見どころ紹介！
現代人が忘れている自由
現代の都会で暮らしている方は仕事をして便利な家電に囲まれ、不自由ない暮らしながらもストレスと戦って生きている人も多いでしょう。
この作品は携帯も繋がらない島の端で、自由に特化した自給自足のサバイバル生活を送っていくので、田舎暮らしにあこがれている人には登場人物が輝いて見えるのではないでしょうか？
離れた場所には商店や民家があるので完全なサバイバル生活ではないですが、限られた資源で毎日を楽しく生きている姿を見れるのでほっこりした感覚で観れる作品です。
そんな中では一人の人間との出会いですら貴重な体験で、人生を楽しむには他人との共存が大切だとこの作品は思い出させてくれました。
阿部サダヲさんが最初に四人のホームレスと出会った時、一人になった時、青年と美女2人と共存生活を送っているときの表情の変化が全てを物語っています。
誰もが今の暮らしの全てを捨てる事は出来ないでしょうが、何もかも忘れて沖縄に旅行に行きたくなる。そんなゆる～い魅力の作品です。
沖縄の大自然と恵み！
美しい多くの自然が残されている沖縄で半サバイバル生活を送っていくと、食べる物や生活に使うもののほとんどが現地調達になります。
自然に生えてる食べられる葉っぱや果実、海では魚や海藻、伊勢海老まで取ってその場で調理して食べていました。
目の前には広大な海、後ろには手つかずの森、人の手が加えられてない大自然がどれほど美しく、恵みに溢れているか伝わってくる作品です。
スーパーに行けばどんな商品でも買うことが出来ますが、ここでは自分の食べる分を取って命をいただく。
そんな当たり前の事が見えにくくなっている今の暮らしでは、知識として知っているけど体感したことがない人が多いでしょう。
途中で落とし穴にかかったイノシシが肉に変わるシーンがありますが、自分たちが頂いているのは命のかけらだと認識する為に体感するのも良いのかもしれません。
恵まれた大自然でサバイバル生活の辛い部分はあまり見えませんが、良い部分がしっかりと見える作品になってますので自然が好きな方は観ていただきたいと思います。
あふれ出る人間の温かさと出来心
主人公の佐々木を含め、この砂浜に訪れる人は色んな理由で都会の人間関係に疲れて癒しを求めてきた人ばかり。
元々暮らしている人は離島独特のゆっくりした時間経過、この作品では沖縄時間（うちな～タイム）の絶妙なゆるさが伝わってきてほっこりする作品です。
佐々木が砂浜で出会う四人のホームレスに裏切られた時も、怒りよりも人の温もりを失った悲しさが前面に出されていました。
後から来た青年と2人の美女との共存・共感・共有を大切にし、楽しむ姿は誰もが求める理想の人間関係だと思います。
最後には裏切られた四人のホームレスにも別れた妻にも、大らかな心で受け止める姿は現代人が失いかけている心の余裕なのかもしれません。
人の温かさや優しさ、人間関係の大切さを確認したい方はこの作品をおみる事をオススメします。
この作品の残念な所。
この作品はあくまでフィクションで、自然に恵まれた沖縄の素晴らしい部分だけを詰め込んで見せてくれる作品です。
こういった田舎の半サバイバル生活に憧れている方もいると思いますが、実際に行うと理想と違うことになりますのでご注意を！
島には島で暮らしている住民がいて、素性のわからない人がビーチで勝手に小屋を建てて暮らしていたら不審に思う事間違いなしです。
さらに伊勢海老などの捕獲は漁業権に守られていて、一般の方がとることは出来ないので「自然の物は食べ放題！」などの間違った知識を持ち込まないようにしましょう。
無人島などでは可能な場合がありますが、自分一人の力で生き抜くことは簡単ではないのでオススメはしないです。
それでも自然に囲まれたのんびりした空間を楽しむことは出来ますので、沖縄に訪れる事はとても良い息抜きになるでしょう。
この作品で行われていることはフィクションだと認識し、自身の息抜きのきっかけになってくれればと思います。
まとめ・感想
はっきり言ってこの作品は大きな見どころや意外性などはないですが、自然の豊かさや楽しさ、人間関係の大切さが込められた作品でした。
阿部サダヲさんの少年のようなはしゃぎ方を見ていると、自分も少年に戻って自然を駆け回りたい気分にさせてくれます。
自然が大好きな方や、30代～60代のストレス社会で頑張っている方に観ていただきたい作品だと私は思いました。
この作品で少しでも癒された方は、思い切って自然豊かな所へ旅をしてみてはいかがでしょうか？
今の環境も見方や捉え方を変えるだけで心に余裕を持つことが出来るようになるハズです。
最後に個人的評価ですが、自然の素晴らしさや心温まるストーリーは癒されますが、禁止されていることをしてしまいたくなるので「オススメ度★★★★」で締めたいと思います。
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