ラブコメ？音楽？そのすべてが詰まったギャグ映画！
今回観た作品は映画「デトロイト・メタル・シティ」。マンガからの実写化なのですが、その世界観をしっかり表現できていてとても面白い作品でした。
オシャレでポップな音楽が好きでプロになることを望んだはずなのにオーディションを受けて契約したレコード会社にやらされた音楽はまさかのデスメタル。
初っ端から松山ケンイチさんの豹変ぶりに笑わせてもらいました！
松山ケンイチさんが出演している作品の中でも最高に気持ち悪い演技をしていると思います。（良い意味で！）
はっきり言って音楽テイストよりギャグ要素が強い作品なので、メタルに興味がない方でも楽しんで観れると思います。
それでは映画「デトロイト・メタル・シティ」の感想をレビューしていきたいと思いますのでお付き合いください。
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簡単なあらすじ紹介
主人公の根岸崇一はポップでオシャレな音楽を好み、ポップミュージシャンとしてのデビューを夢見て田舎から大学進学を機に上京する。
そして大学卒業後に新人ミュージシャン募集のポスターを見た根岸はレコード会社「デス・レコーズ」と契約し、夢を叶えたかに見えたが事務所の方針により正反対のデスメタルバンドDMC（デトロイト・メタル・シティ）のボーカルをやらされることになった。
素顔がわからなくなるほどの白塗りメイクでギター・ボーカル「ヨハネ・クラウザーⅡ世」という悪魔キャラを演じることになったのだが、ステージの上では秘められたメタルの才能を発揮しバンドは大ブレイク。
瞬く間にDMCは世間から注目される人気バンドになった。
そんなある日、大学生時代に好きだった相川由利と偶然の再会。ポップ好きの弱気な青年とメタル界の帝王クラウザー二つの顔を持つ主人公、根岸の恋と音楽のラブコメディ作品です。
見どころポイント紹介
主人公・根岸崇一の二面性が笑える！
今作の主人公・根岸崇一は田舎者で大人しい少年。オシャレな生活を求めて東京の大学に進学したのですが、オーディションを受けたのをきっかけに大きく運命が変わってしまいます。
狂気のキャラとナヨナヨしたキャラの全く違う2つの顔演じる松山ケンイチさんの演技がハマりすぎててヤバいくらいに笑える！
KISSや聖飢魔Ⅱを彷彿とさせる白塗りをしたヤバイキャラ「ヨハネ・クラウザーⅡ世」と誰にも認められない甘いポップソングをクネクネしながら歌う根岸崇一。
根岸崇一が歌う曲は「カジヒデキ」さんが作曲したものですが、松山ケンイチがクネクネしながら歌うとなぜかキモく聞こえてしまう。不思議です。
根岸崇一はタバコも吸わない童貞で母の日に手紙付きカーネーションを送る青年だが、クラウザーとしての世間の認知は世界中の麻薬を生み出し、一分間に11人レイプした上に生まれた日に母親を地獄送りにしたとかなりのズレがある。
その両極端な2人のキャラクターをうまく使い分けていくのだが、事件が起こるたびに今の自分がクラウザーなのか根岸なのかわからず混同していくのだからただで済むはずがない！
デスメタルというコアなジャンルをモチーフにしたギャグ作品なので、奇抜さの中に笑いを見つけること間違いなしの作品です。
原作を忠実に再現！最高の実写化作品！
原作はヤングアニマルで連載され、「このマンガがすごい！2007」オトコ編１位。「このマンガを読め！2007」1位を取った作品で、夢中になって読んだ作品です。
原作の方がギャグ要素が強く面白いのですが、実写化された作品はドラマ性も加わりかなり見ごたえのある仕上がりになっていました。
最もぶっ飛んだキャラである根岸崇一/松山ケンイチとデスレコード社長/松雪泰子の再現度の高い演技が原作のぶっ飛んだ世界観を実写化させてくれているといっても過言ではないと思います。
実写化作品に散々裏切られてきた方にこそ見ていただきたい作品であり、オチまで笑えるギャグ作品なのでオススメです。
豪華すぎる、ハマりすぎた配役
原作ではなかなか強力な個性を持っている登場人物。デスメタルバンド「DMC」のメンバーやデスレコード社長、根岸が好きな相川さんなど原作の再現度の高さに驚きました。
松雪泰子さんが演じる社長は激しいデスメタルで濡れるある意味変態。思い通りにいかないとタバコは投げるわ暴力は振るうわの狂気ぶり！そんな破天荒な役を松雪泰子さんが下着が見えるのもお構いなしに演じている姿は必見の一言！
お母さん役の宮崎美子さんの優しい田舎のお母さんの演技もとても自然でほんわかしました。
そして相川さん役の加藤ローサさんも最後まで可愛かったです！（まさか毛糸のパンツをはいているとは・・・。）
状況を説明してくれるイカれた脇役であるDMCの熱狂的ファンも素晴らしい再現度でイカれている。この手抜きのない作りこみがイカれたギャグマンガを再現出来た大きな要因になっていると思います。
一番驚いたのが最後にDMCと対決するバンドのメンバー！！！音楽好きなら知らないはずはないジーン・シモンズ（KISSのベーシスト兼ボーカリスト）。
メタルの帝王役でロック殿堂入りを果たした本物を連れてくるところでこの作品の気合の入れ具合が伝わってくる！そして一瞬見えたバックバンドのギタリストは元メガデスのマーティー・フリードマン！（私はguitar・Bassをやっているので大きく影響を受けた神的存在！）まさかこの2人がこんな日本のギャグ映画で共演しているとは・・・。（音楽に詳しくない人は世界で有名な本物のミュージシャンを配役してきた気合だけ伝わってくれたら満足です。）
観るしかないです・・・。
まとめ・レビュー
ギャグ要素満載のストーリーに加えて演じている俳優も素晴らしい演技でやり切っている万人にすすめられるコメディ作品だったと思います。
松山ケンイチの両極端なキャラを見るだけでも面白いのに、作中で使われている楽曲もしっかり作りこまれていた。
漫画では想像しか出来なかった過激メタルが違和感なく作中で形になっているのが素晴らしい！また、原作を知らない人でも楽しめるよう、わかりやすく進んで行くストーリーも中だるみなく楽しめました。
集中してみなければ話が分からなくなる映画に疲れた人は、純粋に楽しむといった目的でこの作品で息抜きをしても良いのではないでしょうか？
ボケなどの笑いではなく、キャラや展開で笑わせてくれる観やすい作品なので一度観ていただきたい作品だと思います。
最後に評価ですが、原作の世界観の再現度とキャラの作りこみが素晴らしい事。最後に本物をぶち込んできた意外性を加点して「オススメ度★★★★」で締めたいと思います。
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